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水産政策を考える上での5つの視点

普段、環境団体、環境保護の立場の方と仕事をさせて頂くことが多いために、海洋環境の保護や、資源の適切な管理が重要であって、そのための政策が十分ではないとの意見を多く聞きます。


私も、海洋環境保護や資源管理の推進に更に力を入れるべきとの立場なのですが、同時に、水産政策を考える上では、1つの立場からだけではなく全体的な観点が必要になるのだと思います。


牧野光琢教授著の「日本漁業の制度分析」の中では、p139にて水産政策の目的として、

A. 資源、環境保全の実現

B. 国民への食料供給の保障

C. 産業の健全な発展

D. 地域社会への貢献

E. 文化の振興

の5つの視点を上げています。


資源・環境保全も重要ですが、食料供給、産業の発展、雇用や地域社会の維持といった観点も重要であり、限られた予算とマンパワーの中で全てに取り組まなければならないことに、水産政策の難しさがあるのでしょう。


上記の5つの視点の中で、どれかに偏って取り組むことは望ましいものではないため、全てにバランスよく取り組む必要があるとともに、それぞれの分野において、どのようにしてより効果的な施策を打ち出していくことができるかが、重要です。


施策は常に効果を検証しながら、改善・向上を続けていくべきものであり、そのために必要な議論、分析、提案を、現場の実態を踏まえながら関係者と相談しながら行っていくことを進めていきたいと思います。







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